6月7日に、稲敷市にミイラ化した猫が捨てられていた。

同じ頃(2日前)に、2匹の猫もダンボールに入れられて捨てられていた、見つけた人が
緊急に家に連れ帰り、保護している、というので、警察に電話をして来てもらいました。
捨てられた2匹の猫は、すっかり弱っていました。

どうしたらよいかわかりませんとおっしゃるので、
とにかく放置せずにかかりつけの病院に連れて行くように、とお話ししました。
相談者さんは、猫2匹を乗せて、車で出かけていきました。
(私は警察の対応をしました。)

そして、警察が、
「これは捨て猫ではない、野良猫かもしれない、事件性はない」と言い残し、去って行ったあとで、病院先から電話が鳴りました。
パルボ陽性反応が出たのです。
衝撃でした。

ほんとうに哀しかった。
これからどうなっていくかがわかったから。
でも泣いている場合ではない。

相談者さんの家の猫がまず心配でした。
2日のうちに、ウイルスは広がるはず。
この方の家猫がワクチンをしていなければ危ない。
外猫もいる。
畑で遊んでいた可愛い黒猫ちゃん。あの子も治療を開始しないと。

家猫と黒猫ちゃんをすぐに病院へ。ワクチンとインターフェロンを。
体力があれば乗り越えるだろう、でももう接触から2日が経っている。
相談者さんは集団手術に参加される方、つまり野良猫のTNRをしている方なので、
方々の野良猫だって心配です。

ワクチン接種について確認していきました。

うちの会の集団手術はワクチンを義務づけているから、うちで手術した猫はみな無事なはずです。
ほかの動物病院やほかの猫ボラさんが関わった動物病院では、ワクチンをしていなかったといいます。
これは危ない。
子猫も保護したばかりで未接種だそう。たぶんこの子猫は、可哀想だが、もうだめだろう。
TNRのあとの給餌に彼女が通っている場所は危ない。
地域に感染したらもうアウト。
そこに近づいてはいけない。

この人の家はもう温床になっているから、この人は野良猫を扱ってはいけない。
この先3年は、保護活動を中止しなければならないです、と伝えました。
そして、缶詰やフード、布、ハイターやビルコンをたくさんお渡ししました。

大事なのは、被害を広げないこと。食い止めること。
こまめに電話で指示をしました。

これまで使っていた服やクツはみな捨てたほうがよい。
今後、新しい服はビルコンやハイターで浸け置き洗濯。
玄関にビルコン液の容器をいつも置いて、くつの裏側を必ず浸してから家に入る、家の外に出る、
毎日こまめに、床や壁をビルコンやハイターで洗浄する。
家族全員でそれをやる。
でないと、地域の野良猫がみな、やられてしまう。
みんながつかまえて、手術して、えさを与え、かわいがっている地域猫も死んでしまう。
感染を食い止めるしかないですよ!
医療費が出せないといいます。
CAPINで出しました。

地域感染を防止するためにも、もう、選択肢がありませんでした。
とにかく医療を。1匹でも助かるように。

飼い猫全員にタミフル、インターフェロン、ワクチン、やってもらいました。
7月9日に相談者さんからのメール:
「ワクチンなどしても、すでにぐったりしてる子、今日はどうすればいいんですか?
もう水も飲めず脱水症状。一番と言ってもいいくらい、愛している子です。
今日はどうしたらいいんですか?」
おかめ:
「あきらめたら終わり。往診が無理なら連れて行き、点滴をしてもらってください。早めにタミフルなどやるべきことはやったから、成猫なら助かる可能性は高い。毎日点滴をしたら」
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それからは苦しみの連日。
病院に入院させ、毎日、点滴に通い、それでも次々に亡くなっていきました。
子猫もだめでした。
ワクチンを打たなかった子はみな亡くなりました。
ワクチンの接種の有無で、明暗がくっきり分かれました。

パルボ猫を捨てた人がいちばん罪深い。
たぶん、管理がいい加減な里親譲渡会か、繁殖屋か、どこかで感染し、バタバタ死んだのだろうと思います。
でも、怖くなって病気の猫を捨てて、だれかに拾わせたりしたら、そこからまたウイルスが蔓延していきます。
たぶんミイラ猫もパルボで亡くなったのかもしれません。
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CAPINでは、相談者さんとともに、稲敷警察に出かけ、抗議文を提出する予定です。
動物愛護法44条に基づいて、きちんと対処をしてくださらなかったこと、
捨て猫を捨て猫と扱わなかったこと。
これによって、私たちには大きな損害が出ています。
拾った方の家猫約10匹がパルボを発症して死亡。
また、治療に必要となったインターフェロンやワクチンや入院費用など、併せて37万円を超える医療費がかかりました。